『俺はどちらにせよ、
あなたなしでは生きることも出来ませんから』

『そりゃあ怒りますよ、誰が聞いてもわかるような嘘』


『気に入らないならやりましょうか?』


『本気なんです、本気で俺の事好きなんです…
たまんないですよ。俺だって彼女の事嫌いなわけじゃない』



俺の…せいかも……しれない

With Lancard & Tomoki


 後にかかれてる文字は全て設定トーク。もちろん大幅にカットしてあるので実際にはB5の紙いっぱいに…
 『俺は、もともとただの一般人です。…きっと、後悔します』
タリーアの騎士団は他国同様、団長以下20名で編成され、当然その全てが主国の提示する要綱に従っています。その中で唯一規定を無視しているのがジンクレエル。入団規定にある年齢制限では騎士は二十以上となってるんだけど、タリーア国王エディプス直々の要望により特例として十七のとき騎士団の一員となってます。もちろん理由がある。それがパラロイド化手術
 そもそもそれまでの彼は炭鉱で働く一般市民で、当時その炭鉱で事故に遭い城に収容されたのが始まり。左半身に残る傷痕はそのときのもの。内臓のほとんどをやられていた彼は結局通常の治療での回復は絶望的で、その際に未だ研究中であったパラロイド化の手術を受けることとなります。つまり、身体のほとんどを魔力――メルテリウムで補うわけ
 当然問題は数多く、一月以上を費やした生命活動のシステム変換手術は概ね成功を収めたものの…いちばんの問題点だった魔力構成部分と通常の生命活動を行っている部分との統合がうまくいかず、エネルギー供給を単一にする事に失敗。本人の肉体をそのままにした部分は今までどおりの生命活動による食料からの供給を。そして魔力構成部分においては同じように魔力を直接補う事が要求された。しかし、外部から直接魔力に接近すると体内の物理構成された魔力部分が干渉され、磁石を近付けた電子媒体のようにその構成が狂ってしまうという矛盾。そのため、現状の技術では魔力供給が非常に困難になり命の危険は再び彼を脅かす
 そのときに、彼を救う力を持った人物――後にこの国の最高位仕官となるトモキが来訪。魔力を間接的に操るシステムを持つ”魔法”の使い手である彼女は一生続くこととなるジンクレエルの魔力供給を引き受けます
 以上がパラロイド化手術に関する事項のおおまかな流れです。

 えらく乱雑なラフ…、なんとなく描いたワンシーン。下に続くんだけど画像が大きくなりすぎるのでたぶんトモキのページに続きを置くと思う。
 さて、無事魔力供給の問題をクリアした彼は騎士団の一員としてがんばることに。というのも、パラロイド化手術は国の機密事項にあたるので城内での勤務を余儀なくされたわけね。彼は、騎士団長ランカードにひかれ騎士となることを決心。…といってもランカードジンクレエルの関係ってどつき漫才のようだけど…。騎士団の活動についてはまた別のところでゆっくり紹介しましょう

With Tomoki

 ジンクレエルの役目は…トモキランカードとの三人で複雑?な人間関係をいろいろと。それから世界で唯一のパラロイド化被験者の話諸々、あとは””という組織の立場から水簾の森と敵対する事に。武器、魔力行使を全く使わないキャラはけっこう貴重なので動きを描けるようになっていろいろやりたいなぁ。
 ちなみに、彼の名前は元ネタがあります。ヘッセの小説、『デミアン』の主人公より(訳によってはシンクレアになってますが)。



『いかないで…』

泣きながら走り去る彼女の後姿
行けと言ったのは自分



けれど
言葉は声にはならなかった
俺にはまだ
やらなきゃいけないことがある