−My Favorite Books
ここでは私の愛読書、ならびにDiaryのページで
引用した本の紹介をしています
高校以来通学時間を使って本を読む機会が増え、
以前にも増して読むようになりました。
外国(ヨーロッパ中心)の古典小説ばかりを読んでいます。
外国の小説は訳でしか読むことが出来ませんが、逆に言葉の
表面的な意味にとらわれず物語の内面を想像することが出来るんです。
もちろん、すばらしい訳文も本当にたくさんありました。
私は小説を非常によく読み返しますが、それでもまったく飽きさせない
言葉と感性の饗宴がここにあります。
Malorn's Diaryの引用では略題、著者名と原本でのページを表す 数字が書かれています。この数字は各作品、下記の出版社の本によるものです。 気に入った言葉がありましたらぜひ原作を読んでみてください。 |
DIE LEIDEN DES 『若きウェルテルの悩み』 ゲーテ |
私にとってすべてのメディア、ジャンルを通して最高の作品です。
非常に有名な作品なのでいろいろな訳が出ていますが、私は新潮文庫の高橋義孝氏の訳が一番好きです。この訳は昭和二十六年のものですが平成七年六月の第百刷まで一度も改版されませんでした。にもかかわらずこの訳はまったく時間の経過を感じさせません。 この作品を読んだことで私自身の作るものも大きく変わりました。読み返し続けた小説はぼろぼろで表紙も壊れてしまっています。もしこの本との出会いがなかったら、私は自分の感性の中で非常に重要なものを得ることが出来なかったでしょう。 Diaryのページでの抜粋もこの作品からのものが非常に多いです。特に序盤は他の索引は出てきません。そもそもあの日記を書き始めたのがこの作品を読んだ直後からでした。もしDiaryの一文でも気に入ってくださる方がいたらぜひ読んでいただきたい一冊です。
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Johann Wolfgang von Goethe 『ゲーテ格言集』 |
Johann Wolfgang von Goethe 『ゲーテ詩集』 |
格言集同様、珠玉の詩が紡ぎだされたすばらしい一冊です。Diaryには『すみれ』の抜粋があります。 |
『若きウェルテルの悩み』と並んで私が最も愛読し、読み返した本のひとつです。この作品も後半が日記になっており、ウェルテル(書簡体小説)と通じるところがあります。
生前のアリサの振舞い、愛し合いながら”おともだち”という言葉をたやさぬ彼女に、結婚を拒まれるジェローム。しかし彼女の死後残された日記には神への険しい道と、従弟ジェロームに対する痛ましいまでの思慕が綴られていました。 彼女の言葉で自分の愛情が終わっていたことを悟される彼が、再会したアリサにふたりの愛がかわらずにあることを訴えるシーンは読む度に心が震えます。ふたりは他になんの障害もない愛を互いの心で慈しみ、迷い、辿り着けぬ幸福に苦しみます。けれど想いを語るときには、あまりに深い愛情を口にするのです。欧州小説の、愛情表現に対する率直さが素晴らしい。愛する人への想いとせめぎあう神への愛、これほど愛ひとつを語ってもまったくおかしくないことは『ウェルテル』と『狭き門』で得た大きなカルチャーショックでした。 これらの作品を読んで私はマローンとアリサの話を作り始めました。もちろん、アリサの名はここからいただいたものです。(シャルロッテの名はウェルテルからいただきました。) 引用部分へ→ 1 2,3 |
『狭き門』 ジッド |
LE BLE EN HERBE 『青い麦』 コレット |
多感な少年と少女の愛情が綴られた恋愛小説。今のところ私がいちばん好きな女流作家です。幸福な恋愛感情とは別に、素直になれない心や若い主人公の好奇心にも似た感情。少年でありながら、見事に巡らされる自分と相手への想像の波。言葉巧みに表現されながらも若さと戸惑いが伝わってくる、そんな作品です。私が今まで読んだ小説の中で最も主人公が若く、他では味わえなかった「大人びた純粋さ」が感じられとても気に入っています。ふたりの呼びかけ、”あんた”という一見ぶっきらぼうな表現も読み進むほどいい雰囲気に。
引用部分へ→ 1,2 |
EVANGELINE 『哀詩 エヴァンジェリン』 ロングフェロー |
UNDINE 『ウンディーネ』 |
HISTOIRE DE MANON LESCAUT 『マノン・レスコー』 |
DEMIAN 『デミアン』 |
Johnny Got His Gun 『ジョニーは戦場へ行った』 |
THE SCARLET LETTER 『緋文字』 |
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