About Malorn, his diary, and how to read it





Malorn

彼についてのすべてを語ることは
あえて避けようと思います
説明しようとすればするほど中途半端になりますし、
なにより饒舌がイメージを壊すことを恐れるからです
ここでは日記を読む上で、
知っていれば想像を助けることが
出来るであろう事柄を若干紹介します

彼は14歳の少年です
私達から見れば別世界の住人であり
彼自身もまた多くの境遇を抱えています
先天的な影響からくる様々なハンディ、
これについては日記の中で彼自身が
語っていることもあると思います

彼らのすむ世界には二つの性も、
恋愛の概念もありません
女性達は対になるもうひとつの世界に生まれ、
一般の人々は彼女らに会うこともありません
もしも互いが出会って恋に落ちるのならば
彼らは愛情と呼ぶべきそれを
本当に、自分ひとりの中から生み出し、理解し
そして共存しなければなりません

そんな中、彼は突然恋に落ちます
相手の名前も、声も、姿も
本当にいるのかどうかもわからない少女に

日々の記憶を落とす彼は
自分の過去に少女がいたのかもわからず
彼女のことは何も知らないまま
その恋を抱えて生きていくことになります
その想いを綴っていったのが
この日記です



Malorn's Diary

彼にはもちろん彼の人生があります
しかしこの日記に書かれているのは
彼が恋に落ちた後のことです
彼の知らないことがこの日記に書かれることはありませんし、
非常に個人的な手記なので
彼が説明的な文章を加えることもありません

彼が愛情の相手として認識している少女と

彼の間にあったことに関しても
友人達の話から得た内容にとどまっています
また、この日記を書く長い年月の間にも
彼には日々の生活があり、様々な出来事が起こります


それを前提として書かれている日記ですから

詳細のわからない部分も多くあることと思いますが
ここでは文章そのものを読むことを主眼とさせていただきます


『また、実際のノートでは6月12日付以降

彼の文章の間に彼の読んだ本からの
抜粋が書かれています
内容とかなり影響しあう部分もあるのですが
これは私が実際に読んだ本からの抜粋なので
著作権等のことに不安が残ったため省きました』

…と以前書いたのですが書き始めてみると
やっぱりどうしても載せたい
そこで引用をはっきりと明記することで
原本のとおり抜粋することにしました
引用データは森の図書館にあります
尚、各引用文のリンクから本のデータに
飛べるようになっているので御利用ください



How to read

実際のノートは推敲をせず
思ったことを自由に手書きで書き綴っています
手書きの文字と活字との違いで
表現しにくい部分もあるのですが
なるべく雰囲気が伝わるよう努力したいです

そのため本来のノートの再現の試みとして
文字のレイアウトを本物と同じようにしてみました
表示は縦に羅列しますが、
各見開きページのレイアウト右横にある
を押すと
次のページ部分にとびます

ページをめくる感覚が
少しでも感じられれば幸いです

最後になりましたがこのページの上の写真は

アメリカのヨセミテで撮ったものです
彼がこの日記を書いている場所から見える風景と
イメージがあったので載せてみました




長々と説明文を書いてしまいましたが
読んでいただいた方、ありがとうございました